みちのくの人形たち

以前にメロディアスライブラリーで取り上げられた「楢山節考」は過疎地域の老人問題であったが、読んだか読み切れなかったか記憶が定かではない。今回は口減らしの問題。あまり並列に考えた事がなかったが、実際に数十年前までは行わざるを得なかった慣習について作者が独特の語り口で綴る。楢山節考はこんな印象ではなかった気がするが、でもストーリーを説明しろと言われると曖昧なので、読み切れなかったのだろう。
作中、百人一首から「陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れ初めにし我ならなくに」という和歌の引用がある。こちらは確かに覚えた記憶があるが、「しのぶ」と「もじずり」ではなく、「しのぶも」「じずり」という音で覚えた気がする。なんだよ「じずり」って。おそらく「地擦り」とか何とか変換していた気がする。そんな覚え方が多かったが、今でも当時の副読テキストやシチュエーションなどは鮮明にビジュアルとして記憶に残っている。30年経って、「地擦り」は「もじずり」の花のビジュアルとしてアップデートされた。

らいふすてーじ

【在宅介護支援】 【権利擁護支援】 【共生社会支援】 【芸術活動支援】

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